今年中国は建国70周年。北京では10年に一度のパレードが天安門で行われ日本でも報道がされていました。
「市民もパレードを観覧」と報道していましたが、北京に住む中国人に聞くと市民と言っても「選ばれた市民が参加」で誰もが参加できる訳では無いそうで(観覧する場所の問題もありますし、ひょっこり観覧した人が悪さしたら大変ですし)、その上一ヶ月前くらいから北京の交通規制が始まり大変だったそうです。
そんな話を聞いていた後に訪問した「上海外国語大学 虹口校」
このサイトでもたまに登場する「コーヒーおじさん」に呼ばれて外国語大学に足を運びました。緑もあって雰囲気のよいキャンパスです。
訪問理由は無く「コーヒーを飲んでお喋りするだけ」のため。話をして分かったのですが「上海外国語大学」も今年創立70周年という事でした。中国と同じく70周年なんです。
コーヒーおじさん、ただコーヒーを振る舞うだけではなく、仕事は平面デザイナー&絵画。今回校内の70周年の式典で利用する絵画一式を頼まれて半年近く掛けて絵を仕上げたそうで、ちょうど一息付いたタイミングにお呼ばれしたのでした。
描きあげた原画があったので拝見させてもらうと虹口校と松江区にある校内の四季の絵、過去から現代へと外国語学校が移り変わる風景が描かれていました。
どうやらこの絵が記念用のハガキや切手として採用されるそうで、コーヒーおじさんにもコーヒーがたんまり買えるくらいの報酬が入るんじゃないでしょうか。結構大掛かりなプロジェクトです。
今は上海外国語大学となっていますが、創立時はロシア語専門の「上海俄文大学(上海ロシア語大学)」と呼ばれていたそうで、時代とともにロシア語以外の外国語を扱うようになった、という話を聞かせてもらいました。まさに学校に歴史ありですね。
虹口校は創立当初から学校があった場所らしく、学校の移り変わりなど話してくださいました。
娘さんは外国語大学を卒業して現在はフランスに博士号の勉強のため生活を始めたそうで、「来年くらいフランスに娘に会いに行くんだー」と嬉しげに話していました。知り合って12年。当時小学校だった娘さんは既にフランス語堪能な20代に。早っ!
最近感じていたのですが昨今の留学生は国家の偏りが減ったそうです。10年前は韓国人が多く、次に日本人という感じでしたが韓国人は少なくなり(といってもそれなりにいる)、日本人はほとんど居ないそうです。メディアの報道のせいか、流行りなのか、カナリの落ち込みのようです。
中国にいる韓国人ビジネスマンの減少と留学生の減少。韓国がビジネス拠点を中国から離れている状況と合致するのが分かります。※私の留学仲間も帰国しましたし。
留学生の全体数は変わらないもののロシア人を含むヨーロッパ諸国、東南アジア圏など各国から留学生がバランス良く集まっているそうでした。共通語として中国語を使ってクラスメートと話す努力をしますんで、人数に偏りがないのは中国語の授業をする上でも理想的。
おじさんに定期的に留学生の動向を聞くのですが、各国の留学生の数の増減で中国と各国との関わり合いが何となく分かったりします。
損得なく話を聞けるコーヒーおじさんのお陰で、今回のような大学の成り立ちなど私の知らない中国事情を聞けるのでした。