国によって連想する色は違いもあり、その色にも選ばれる意味があるようです。

日本でイヤラシイ系の色はピンクですが、中国では連想する色が違います。それはどんな色?どうしてその色が選ばれたのか?ご紹介したいと思います。

中国のホテルで見かける黄色の警告

ベッドメイク忘れの部屋を後にして新しい部屋にチェックイン。ようやく夕食へ向かおうとドアに手をかけたのですが、ドアの部分にこんな記載がされていました。


公安机关提示
gōng ān jī guān
公安機関からのお知らせ。

禁止黄,赌,毒
jìn zhǐ huáng dǔ dú
ポルノ、賭博、ドラッグは禁止

贵重物品请妥善保管
guì zhòng wù pǐn qǐng tuǒ shàn bǎo guǎn
貴重品は適切な保管を

中国でホテルに宿泊すると一度は目にする機会がある、こんなプレートのフレーズ。

国が違うと連想する色が違う日本と中国の「ポルノ」色

日本の場合は「ピンク」を連想すると思いますが、中国の場合は「黄」が「いやらしい」意味を関連させるのです。

しかし元々は中国で「黄」と言えば、「黄帝」と言う伝説の帝王の名前から「黄色」は高貴な色。しかし全く反対とも言える「いやらしさ」を表現しているのは何故なのでしょうか?

中国で何故、黄色がポルノを連想させるのか

調べてみると1894年イギリスで「イエローブック」という文芸誌が、「デカダンス」を象徴する雑誌として発刊されました。

「デカダンス」とは「退廃的(たいはいてき) 」という意味だそうで、風俗や気風がくずれて不健全になること、19世紀末に既成の価値や道徳に反する美を追い求めた芸術の傾向。

「イエローブック」内に堕落的な表現や官能的な表現などがあったのでしょう、「イエローブック」が元になり、中国で「黄色=堕落した表現、いやらしさ、風俗」を、連想させるようになったというのが有力な説のようです。

そのため現在では俗語としてこんな表現も。「黄话(huáng huà)猥談」「扫黄(sǎo huáng)ポルノを一掃」

国が変われば色の意味も違う、黄色の謎の紹介でした。

今日の振り返り!中国語発声

黄 (huáng) いやらしい/ポルノ

赌 (dǔ) 賭博

毒 (dú) 麻薬