気持ちは分かりますが、追い出されるのは時間の問題でしょうね。
虹橋と呼ばれるエリアで道路を覆う中国人の群れ。
公安パトカーまで出動して黒山の人だかりが湧いていました。
何事かと見てみると「拆掉(chāi diào)」と呼ばれる取り壊しのようです。
私が住む虹口区では昨年から始まり、ほぼ取り壊しが完了したのですが、
街に広がる不正に商売を行っている店舗状態を正常の形へと戻しています。
何が不正なのかと言うと、営業許可を取っていない。
店舗運営している場所がそもそも営業してはイケない場所。
店舗運営している場所が限定的な物販商売が可能で飲食営業はイケない。
などの理由からの一斉取り壊し。
日本でもありますよね、本来は商売をしてはイケない場所に、
戦後の混乱期に店舗が集まって商売を始めていた場所とかが。
上海でも同じように商売を行ってはイケない場所や、
建屋自体が、その場所にあってはイケない場合もあるのです。
住宅地の一階は本来、住宅地であるため営業自体をしてはイケない場合が多く、
今回目撃した一体も対象だったようで取り壊しが行われていたようですが、
取り壊しだけなら公安より「城管」こと都市管理の出番。公安の出動が気になりました。
人だかりの中心部分に近づいていると、取り壊された店舗内に立てこもる中国人が。
店舗の書いてあった名称と彼らの顔つきから新疆人の店舗だったようです。
上海では地下鉄の出入り口を利用してシシカバブーを屋台販売する新疆人を見かけます。
彼らはコスト削減のため屋台で営業を行っている場合もありますが、
他にも多くの理由が見え隠れしています。
・新疆人が上海では就職にほぼ100%の確率で有りつけない。
・職に有りつけないので、飲食など個人で店舗運営を行うしかない。
・店舗運営を行うにしても新疆人に理解ある大家を見つけるのが困難。
そのため、駅前で屋台を行い商売ができるだけでも、
彼らにとっては非常に有り難いことなのです。
そのような不遇の状態があるため、職にありつけない新疆人は、
赤子を抱えた女性グループや男性グループを上海の路上に立ち止まり、
携帯操作に夢中になっている、イヤホンを付けて気配が感じられない、
バッグが開いている等の歩行人を見かけると、近づいて違法な行為に。
そのような状況もあるので、漢民族は新疆人に対して、
新疆人は漢民族に対してお互い不満を持っている状況なのです。
今回の彼ら折角苦労して借りることが出来た店舗敷地の取り壊しに不満があるのでしょう、
立てこもりを行い自分たちの意思を周りに伝えているようでした。
しかし商売を本来は行っていない場所を選んだ、営業許可を取得していなかったりと、
借り手側にも不備がある可能性も高く、今まで営業出来ていたし、
大家との契約期間がまだ残っている等の意見があり立てこもる頑なな姿勢に公安が出動。
お互いにらみ合いの状態が続き、黒山の人だかりが出来ていたようです。
今までは明確なルールはあるものの、緩い感じの街の姿が良いところでもありましたが、
上海は元々あった街のルールが厳密に尊守されつつあります。
今日の振り返り!中国語発声
意思 (yì sī) 意思/考え
拆掉 (chāi diào) 取り壊し