中国人、語呂合わせが本当に好きな民族です。
日本人に馴染みのあるアノ果物も縁起を担ぐ習慣があります。
南京で訪れた「夫子庙」を訪れた際に、境内の中に生い茂った二本の樹木。
赤い短冊が目についたので近寄ってみたのですが、
短冊には「万事如意(wàn shì rú yì)万事うまく行く」の文字が書かれ、
短冊の上には赤く丸い物がたわわに実っていました。
この実、日本でもお馴染みの「りんご」、と言っても作り物の「りんご」なのですが、
日本人がおみくじを引いて境内に結びつけるように、
この「夫子庙」では願掛けとして「りんご」と短冊を結びつけて、
「りんご」にペンで文字を添えているのでした。
「何でりんごなの?」と疑問に思うかも知れません。
中国では「無事、安全、平安」の中国語を「平安(píng ān)」と呼びます。
そして「りんご」の中国語は「苹果 (píng guǒ)」
そして「無事な果実」と言う意味に当たる中国語が「平安果(píng ān guǒ)」と訳され、
「平安な果」を省略して「平果」、「平果」の漢字を置き換えて「苹果」とし、
語呂合わせをして「りんご」をお守りの印として使っているのです。
その為、クリスマスイブの聖なる夜12月24日は、
「平安な夜」であるので、「りんご」をプレゼントする習慣も。
クリスマス前になると中国大陸や台湾では、日本の「りんご」が輸入され、
高値で取引されています。色も赤い果実ですから、中国で喜ばれる色なのも、
中国人や台湾人に取ってはグッと心を奪われる要因なのかも知れません。
中国人宅へのお土産として果物は無難な品。
その中でも「りんご」を持っていけば喜ばれる事この上なし。
差し出す時に一言「平安果」なんて付け足せば、中国人が笑ってくれることでしょう。
今日の振り返り!中国語発声
苹果 (píng guǒ) りんご
平安 (píng ān) 無事である、安全である