春節前の時期が大きく影響しなければいいのですが。ちょっと気になる湖北省武漢のネタ。
日本の正月が終わり、中国の春節休みまで一直線の中国。そんな時にまぐまぐニュースで「原因不明の謎ウイルスが中国で猛威。あの「SARS」の可能性も?」の記事が。
2003年に当時の駐在員や留学生を苦しめたSARS
湖北省武漢で謎の感染症が発生したとのニュース。2003年に中国で猛威を奮ったSARS。中国では「非典(fēi diǎn)」と呼ばれ、私は2005年に中国に留学したのですが、学校の横にある小さい病院もSARS時にはSARS対応病院として準備をしていたそうです。
SARSが流行した当時は留学生や駐在員は一時帰国を余儀なくされた方も多かったそうで、私も会社を少しばかり早く退職して留学していたら、留学は途中で断念・日本に帰って無職状態になっていたのです。
そんな中国で猛威を奮ったSARSの再来か?と思いつつニュースを見ていると、数十名の方が病院で入院中とのこと。そして私、実はニュースを知る前に武漢出張を予定していたのでした。
武漢出張を予定して考えた対応策
正月前に武漢にあるお客様との打ち合わせもあり「春節前に伺います!」と予定を組み始めていたのです。そして同行パートナーから「ジンダオさんの予定どうなります?」の連絡。パートナーは他の件もあり既に予定を組んでチケットも既に手配して日程調整中。
私も現地情報が気になったのでパートナーの武漢法人に現地情報の入手を依頼。
パートナーの武漢法人のスタッフより「マスク必須でお願いします」と連絡が。
ウイルスにマスクだけじゃ少し心細いなぁ。。。。最低PM2.5レベルのマスクをしないと。と思いながら、武漢出張の日程の調整を行い始めたのでした。
そこで社長と緊急会議。普段武漢では地下鉄を使って移動するのですが、今回は中止。タクシーで全移動に切り替え。人との接触を極力排除。また現地の滞在時間を短くするため、弾丸出張の日程で臨もうということに。
延期になった武漢出張にホッと一安心
お客様に予定日程を調整しつつ次にチケットを確認すると、全て売り切れ。そうなのです春節が近いので、来週13日の週のチケットが入手できなかったのです。
春節あるある。チケットは春節期間の前後一週間は売り切れが多いので、今回も春節前でチケットなし。中国在住が長いお客様なので理解して頂き春節明けの訪問&電話会議となりました。パートナーとの同行も緊急性は低かったので、次回繰越となりました。
未確定なウイルスの情報があるなか、武漢出張が延期になったのは、正直安心しました。
ウイルス発生の時期が最悪なタイミング
また心配なのはウイルスが発見されたタイミング。中国で人の移動が一年で一番多い「春節の時期」に近いということです。春節は何十億と言う中国人が国内外を移動します。人を媒介してウイルスが伝染するのであれば、タイミングとしては最悪です。
ただ救いといいますが、今回はウイルス発生のニュースが比較的早い段階で公表されたので、対応策を考えることが出来ている点は、有り難かったこと。知らなかったら何も予防策を考えずに出張の段取りを組んでいました。
※公開された情報をどこまで鵜呑みに信用していいかは、また別問題ですが、一定の評価はできると思います。
対策を通知する武漢の日系企業
どのようなウイルスなのか判明していませんし、はっきりとした予防方法が分からない状況ですが、武漢にある日本法人では生モノを食べてはいけないなど、入手できる情報は少ないながら対応策を通知している企業もあるようです。
武漢は湖北省の省都であり、湖北省では日本人が一番多く住んでいるエリア。近隣の市に工場がある日系企業で働く日本人も武漢に住んでいる場合があります。
自動車産業も盛んな場所で、日系ではホンダや日産が東風と合弁して自動車を生産。そのため多くの日系サプライヤーが進出しているエリアです。
生モノ禁止やマスク着用もですが、うがい、手洗い、体力や免疫力を上げる、人混みは避ける。消毒をしっかり行うなど、私達の日常生活では限られた方法しかありません。現時点ではどのくらい効果があるか不明な部分もありますが、出来ることを確実に行うしかありません。
明確に分かっていないからと煽る人もいるかも知れませんが、最低限の予防と対策をしておくのが、中国で住んでいる一人の日本人としては大切なのかと思っています。中国を離れる訳にはいかないので人混みを避ける!やはりこれが一番。
今後も新しいニュースが出てくると思いますので、様子を見ながら生活するしかないのです。