つい最近失敗したなという中国での仕事の話を。
私は工場向けの仕事をしているので、ご興味を持つ企業様から会社のWEBサイトへ問い合わせを頂く事があるのですが、極稀に売り込み目的の問い合わせがあります。数ヶ月前に日本のある会社から問い合わせがあり日本から中国に出張するので「情報交換」をしたいと問い合わせを受けました。
でた!日本人大好き「情報交換」
以前から記事で話をしていますが私はこの「情報交換」という日本人の偽りが大嫌い。ギブアンドテイクが成り立って「情報交換」なのですが、基本的に問い合わせをしてきた相手から情報を吸い取られてオシマイ。という流れが多いから。いや多いというより殆ど100%吸い取られて終わります。
実際にお会いして面談してみると何とかして相手から中国に関する情報を無料で引き出してやろう。イヒヒっという目つきに見えてしまう事も多くゲンナリしてしまいます。※個人的な感想です。
そんな事もあり打ち合わせを始めた途中で情報収集目的だなと分かると、情報を吸い取られてオシマイになるのは悔しいので、何か記事に出来ないか?何が目的で中国の情報収集をしようとしているのか?という目線に切り替えて打ち合わせをするようにしています。
人と会うのは嫌いじゃないんですけど。結構こんな人が多いですよね。
そんな経験が多くなってしまい普段は会わないのですが、今回珍しく会ってみようと思ったのは、会社で使えそうな商品の紹介が盛り込まれていたから。
お会いして分かったのは、ある企業から商品リサーチを頼まれていて、中国市場をターゲットに販売できるか利用しそうな企業や購入してくれそうな企業を回って情報収集をしているという事。
購入してくれそうな企業に見事ヒットしてしまった担当の私。基本的に商品価格の満足度、求められる機能、あると嬉しい機能など一時間ビシッと事情聴取をされてオシマイでした。「価格帯が決まったらご相談に乗って下さい。連絡します。」と言われていましたが、打ち合わせ以降はお礼の連絡も一切なし。おいおいおい。ちなみにこの話は二ヶ月経過しています。
依頼された会社が現地に赴いて、高い現地調査費用を顧客に請求しているんだろうなぁと思いながら打ち合わせをしたのですが、訪問された日本人の方は中国駐在経験なし。15年以上も前に中国に出張で来た程度の中国超初心者でした。
商品に興味があったのでお会いしましたが、現場で使えそうな条件を満たしていなかったので、今後は会うことは無いでしょう。
今回は極稀の出来事なのかも知れませんが、メーカーにしても依頼された企業も現場が分からない人間が携わり現場リサーチを日本人目線だけのズレた形で話を進め、売上が欲しい企業は薄っぺらの結果報告を飾り立てて顧客に報告。それを真に受けたメーカーは商品販売を開始してしまう場合もあるんだろうなぁと思ってしまいました。
私も相手の出方を見て情報収集マンだと分かったので途中から現場で起きている本音を話のするのは辞めましたが、多分それでも向こうは有意義な情報がタダで入手できたと大喜びなのかも知れません。本当ギブアンドテイクにならないクレクレ君と付き合うのはごめんです。
そもそも商品企画の時点で現場の情報をなんで盛り込んでいないの?という素朴な疑問もあったのですが、こうやってメーカーの勝手な思いで商品企画や現地リサーチが進む事もあるんだと、勉強になった一件でした。