各省への移動に必要となっている「健康码」、我ら外国人には多少不便な部分もあるのですが、各省で運営している「健康码」アプリを全て調査して外国人が登録できるか調べてみました。

それでも登録ができない場合、中国政府が公開している国家政务服务平台の「健康码」があったので、登録方法も併せてご紹介。

中国に住む外個人に朗報。広州と北京に関する追加情報

外国人が出張などの移動で在住している省から他の省に移動する際に、各省で対応している「健康码」が紐付けられずに不便だ、とお伝えしましたがメルマガ会員のホーリーさんから情報を頂きました。

広州については現在、外国人でもWeChatで「穂健码」というミニプログラム(※)を開いて登録すると登録が可能との事。

つまりWeChatでミニプログラムのQRコードをスキャンして「穂健码」のミニプログラムを立ち上げて登録。またはWeChat内で「穂健码」を検索してミニプログラムを起動して登録すると、広州では外国人も登録が可能という事です。

また北京へ立ち入る時は「Health Kit」という外国人専用の健康コードを表示するミニプログラムで登録。

私がCAから提示されたQRコードは確か「穂健码」だったので、一ヶ月の間に他省からの外国人対応が完了。

このような経験を元にした情報を頂くと、中国に住んでいると本当に助かります。

詳しい情報は「コロナ後初のフライト。中国系CAに受けた初めてのサービス」のコメント欄に記載をしてもらっています。ホーリーさん、活きた情報ありがとうございました!

※小程序(xiǎo chéng xù)ミニプログラム とはスマホアプリのような、WeChat内のWEB環境において単独に稼働するアプリ。

全国各省のミニプログラムを調べてみた

基本はAlipayかWeChat内にある「健康码」アイコンより登録すれば完了。ただしこれは自分が在住している省の話です。

全国各省でそれぞれ「健康码」を登録する仕組みが異なっているので、仮に他の省へ移動する際は、各省が独自に運営している「健康码」を登録し表示する必要があります。

もしも私達のような外国人の場合は登録がNGの場合は在住元の「健康码」を提示。

そこで!各省のミニプログラムが外国人対応しているのか調べてみました。移動時にご利用ください。

調査方法は以下

各省の名前と「健康码」で検索。表示されたミニプログラムを実際に表示して「护照(パスポート)」対応の有無があるか。「护照」があれば、対応とみなしています。

そもそもミニプログラムを運営している省、浙江省はAPP運営(アンドロイドやiOS採用)、「その他運用」と各省での運営方法は様々です。

どうして浙江省はミニプログラムじゃないの?それはAlipayを運営するアリババの本拠地が浙江省杭州だからー。ライバルであるWeChatのサービスは拒否したいんでしょうね。こんな所でもメンツがチラホラ。

各省別のミニプログラム名をそれぞれ表記。ピンイン付きなので、実際の利用時にWeChat検索でミニプログラムを見つけてください。

各省別のWeChatのミニプログラム(アンドロイド&iOS)

省名
ミニプログラム名
外国人対応
安徽省 国家政务服务平台 対応
福建省 e防控(e fáng kòng) 対応
甘粛省 健康新甘肃(jiàn kāng xīn Gān sù) 未対応
広東省 穗康码(suì kāng mǎ)
粤健码(yuè jiàn mǎ)
対応
広西チワン族自治区 桂人助(guì rén zhù) 未対応
貴州省 贵州健康码(Guì zhōu jiàn kāng mǎ) 未対応
海南省 海南省健康一码通
(Hǎi nán Shěng jiàn kāng yī mǎ tōng)
未対応
河北省 河北健康码(Hé běi jiàn kāng mǎ) 未対応
黒竜江省 黑龙健康码(Hēi lóng jiàn kāng mǎ) 未対応
河南省 河南电子健康码
(Hé nán diàn zǐ jiàn kāng mǎ)
未対応
湖北省 鄂汇办(è huì bàn)
武汉战疫(Wǔ hàn zhàn yì)
未対応
湖南省 湖南省居民健康卡
(Hú nán Shěng jū mín jiàn kāng kǎ)
未対応
江蘇省 苏城码(Sū chéng mǎ) 未対応
江西省 赣通码(Gàn tōng mǎ) 未対応
吉林省 国家政务服务平台 対応
遼寧省 辽事通健康码
(liáo shì tōng jiàn kāng mǎ)
未対応
内蒙古自治区 国家政务服务平台 対応
寧夏回族自治区 国家政务服务平台 対応
青海省 健康青海(jiàn kāng Qīng hǎi) 未対応
陝西省 陕西健康码(Shǎn xī jiàn kāng mǎ) 対応
山東省 山东电子健康通行卡
(Shān dōng diàn zǐ jiàn kāng tōng xíng kǎ )
対応
山西省 国家政务服务平台 対応
四川省 四川健康码申报
(Sì chuān jiàn kāng mǎ shēn bào)
対応
新疆ウイグル自治区 国家政务服务平台 対応
西蔵自治区 国家政务服务平台 対応
雲南省 国家政务服务平台 対応
浙江省 浙里办(zhè lǐ bàn)
アップルストア・应用宝など
対応
北京市 北京健康宝(Běi jīng jiàn kāng bǎo)
Health Kit
未対応
対応
上海市 随申码(suí shēn mǎ) 未対応
重慶市 重庆健康出行一码通
(Chóng qìng jiàn kāng chū xíng yī mǎ tōng)
未対応

※上記はパスポートという表示より外国人対応と判断しています。全て登録していません。ご理解ください。
※お住まいの地域ではAlipayの本人承認情報を元に登録が可能。WeChatは非対応が多いです。
※各地でQRコードスキャンによる提示を求められる場合は、各地のミニプログラムでパスポート対応していないと表示できない恐れがあります。
※Alipayで健康コードを登録している場合、他の地域で情報を引き継げる場合があります。

国家政务服务平台で全国カバーできそうだ

調べて分かったのですが「国家政务服务平台(试运行)(guó jiā zhèng wù fú wù píng tái shì yùn xíng)」と呼ばれるミニプログラムがあり、ここのサービスを利用する省もある点。つまりこのミニプログラムの「健康码」を登録すれば、全国でも利用が可能のようです。

だったら各省運営のミニプログラムの登録不要じゃん!と思う方もいますが、各地で提示を求める人員が「国家政务服务平台」の健康コードを知らない恐れも十分考えられます。

無難なのは各省が運営するサービスを利用する。登録できない場合は、こちらを利用する方がトラブルを避けられると思います。

全国共通であれば、非常に便利。実際に登録してみたので、参考にしてください。
※トラブったなどのクレームはご勘弁を。

ステップ1


WeChatの検索で「国家政务服务平台」を入力して検索。表示された「国家政务服务平台」アイコンをタップして立ち上げます。

ステップ2


画面を立ち上げて中央にある「Health Code Traveler version」をタップ。登録画面の確認をタップします。※英語表記で分かるように旅行者向けとなっているので、今後出張者や旅行者でも使えそうです。

ステップ3


英語表記と中国語表記があります。

まずはサービスを利用できるように、パスワードなどの情報を入力する必要があるので、赤枠をタップして情報を入力します。

ステップ4


パスポート選択、パスポート番号、携帯番号、パスワード入力して登録します。

ステップ5


情報登録後、携帯番号とパスワードを入力して、再度必要情報を追加登録。
氏名(英語表記)を入力、国籍を選択して保存します。

ステップ6


保存が完了すると、健康コードが表示されます。移動時にこのコードを提示するとOK。

またミニプログラム自体をお気に入りに登録しておくと便利です。画面右上の部分をタップすると、お気に入りが表示されるのでタップすると、WeChatのお気に入りに保存されます。

途中で失敗!登録できない!そんな時はコチラを参考


オッチョコチョイな私。登録作業中になにかの拍子で未登録の状態で画面を閉じてしまったのです。仕方がないと再度画面を立ち上げようとしても立ち上がない。どうも処理を途中で止めてしまうと、不具合があるようです。

そんな場合は、TOP画面で先程登録したアイコンの左側のアイコンをタップ。タップすると「港澳台入境人员申领入口」という部分があるので、ここをタップすると登録画面が表示されます。

Alipayで情報を引き継いで利用可能なエリアあり

2020/6/29 9時9分追加
読者の方から「上海在住ですけど、Alipay経由で江蘇省蘇州の苏城码が使えましたよ」と情報を頂きました。

早速試してみると、上海在住の私も蘇州の苏城码で登録が可能。AlipayとWeChatのミニプログラムとでは連動する情報が異なっているようです。

また蘇州以外の他の省で情報が引き継げるか試してみたのですが、引き継げる省と引き継げない省があるようです。

Alipayの「健康码」をタップした後に「表示画面1」が表示される地域は情報引き継ぎが可能。「表示画面2」が表示される地域は情報引き継ぎが出来ないようです。

「表示画面1」は「证件号码」と記載があるように身分証以外のパスポート対応、「表示画面2」は「居民身份证」との記載があるように身分証のみのようです。

この辺の情報も徐々に対応可能エリアが増えると思われます。

まとめ

各省のミニプログラムやAlipayと出張や旅行で利用できそうな国家政务服务平台の健康コードの登録方法をご紹介してみました。いずれかを駆使するとなんとかなりそうです。出張を控えている方、参考にして下さい。

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