パワーハラスメント。日本ではパワハラ以外にセクシャル、セカンド、スメルなどの色んなハラスメントも派生。何でもかんでもハラスメントでガチガチ状態のハラスメント大国の日本。ハラスメントはいけませんが、何でもかんでもハラスメント!!とするのもどうなんでしょうか。

セクシャルハラスメントは中国語で「职场性骚扰(zhí cháng xìng sāo rǎo)」と呼ばれるようです。直訳だと「職場の性のお騒がせ」、「お騒がせって」もっとキツめの用語が無かったのでしょうか。

日本で度々ニュースになるパワハラ問題

日本も中国もハラスメントの実態って闇から闇に隠して、まるで学校内のいじめと同じで陰湿陰険。少し目立つ人間や特徴がある人物に「気に食わない」と力で押さえつけようとする。ハラスメントを実行した側は「指導の一貫。指導が行き過ぎた」と言い張る。

最近電機メーカーで自殺者が出たとニュースになっていましたが、自分の命と就職した会社を天秤にして考えると辞めた方が良かったんでしょうが、ただ追い込まれた状態ではその判断も出来なかったのかも知れません。若い命、もったいないし残念ですね。

教師のいじめでは、被疑者教師が訴えたのは冷静な判断だったのではないでしょうか。そうしないと歯止めが効かず、闇に葬り去られ被害者教師は教師として生きていけなかったと思います。

パワハラの元凶がパワハラをレクチャーする怪

知り合いの会社に打ち合わせで訪問。打ち合わせ前の待ち時間、会議室の壁が薄かったので、横の会議室から声が漏れてきました。

どうやら日本の会社から「パワーハラスメント」について現地スタッフに徹底しろという内容の中国語でした。

打ち合わせ後に友達でもあるスタッフに話を聞くと、この会社でパワハラをスタッフに実行している人物自身が日本からのパワハラのお触れを説明していたようです。

本人はパワハラ無自覚。無自覚状態でスタッフに指導。自分がパワハラをやっていると思っていないので何食わぬ顔で日本からの通達をスタッフに伝えて大笑い。いやいや笑い話にもなりませんし、パワハラが無くなる訳ありません。怖い話です。

日本も中国も同様。パワハラ元凶の無自覚さ

日本でも「冗談のつもりでやっていて、パワハラの意識は無かった」なんて報道がありますが、加害者の意識はそんな感じ。「無自覚」または「自覚があるけど自分を守るための言い訳」なんですよね。日本人だろうが中国人だろうが国が違ってもこの辺って考え方は同じだと思います。結局同じ人間なので。

また加害者は声を上げられない。声を上げられる場所がない。加害者を助けようと声を上げると次のターゲットになっていじめに合う。そんな状況を上司や管理者も薄々知りつつも見逃している。関わると面倒だから。

私が過去に勤めていた会社の上司も同じだったようです。私が在職中に不穏な話は無かったのいですが、私の退職後に部下になった日本人は口頭でのいじめにあったらしく、それをキッカケに会社を無断欠勤して最後は会社を立ち去ったそうです。

両者から話を聞いた訳でもありませんし、お互いに言い分があると思います。真実は被害者と加害者にしか分からないのですが、何れにしても立ち去った被害者側は「次の会社を探す」というデメリットが生じますし、会社を変えると、新しい会社で一から自分のポジションや立ち位置を作る必要もありますし、同期との関係が無いので人間関係を構築する手間が生じます。

加害者側に対して会社側から何らかのペナルティがあったか知りません。しかし加害者側は、のうのうと普通に仕事を続けている。こんなので良いんでしょうか。

体育会系の仕組みの勘違いから生まれるパワハラ

日本には体育会系という仕組み?伝統?があります。統制の取れた仕組みのように感じますが、上が残念な人だと、勘違いした環境になってしまいます。

私が昔お世話になった方からその方の部下を紹介されました。「部下が中国赴任になるので中国についてちょっと話をしてくれないか。」という事で食事をすることに。当日は初対面でしたので「ジンダオさん」と呼んでいたのですが、中国で会うと「おい、ジンダオ」と呼び捨て発言に変化。

「あれっ?」と思ったのですが、確かに年齢は私が年下。その上、私を仲介した人との関係も知っているので、「間接的だがジンダオは自分の後輩」だと言う解釈が成立したようで「呼び捨て」、「命令口調」で話しが開始。私は終始、苦笑いでした。

初対面に近い状態、社外の人間に対してこんな感じなので、部下になると大変だろうなぁと思った出来事でした。

多分ですが紹介してくれた人(つまり上司)や年上に対しては腰が低く、年下や部下には横柄な対応なのかも知れません。

体育会系の良さを勝手な解釈で勘違いしている悪い例。別に体育会系って上が下に対して王様気分で何でも横柄に対応して良い訳じゃないんですけどね。後輩を守る時はしっかり守らないといけませんし。先輩である以上、後輩に対しての見本や手本になる責任もある訳で。相手の性格などの人間性じゃなく、年齢や関係性だけで判断して態度を変えるって私としては嫌だし、したくないなぁ。

年上が必ずしも能力が高い訳でもなく、100%正しい答えを持っている訳でもない。そして偉い訳でも無いのに、年上ってだけで横柄な態度を取られても人間として尊敬できませんし付き合えません。

またこの対応は私的にはパワハラだと思いますし、私が一声あげたら訴えられるのかも知れませんが、こんな人が普通に会社にいるのですから、堪ったもんじゃありません。

紹介された方には申し訳ないのですが、私は同じ会社じゃないので、正直言って付き合わなければいいだけです。

人それぞれの解釈や伝え方、伝わり方でパワハラが成立したり、成立しなかったりするかも知れません。

ただしターゲットとなる被害者の対策としては「すたこら逃げる」「早急に何処かに駆け込んで相談する」「訴えるための証拠を残しておく」これに限るのではないでしょうか。

中国人ってこの辺は上手く立ち回る人が多いかも知れません。パワハラ要員と基本的に関わらず距離を取る。ニコニコと対応して受け流す。パワハラ被害が強い場合は転職の準備を着々と整えて職を変える。

今の時代、定年退職まで会社にしがみつかずに、自分らしい生き方もしやすくなりました。パワハラおじさんやおばさんが集まる会社で生き抜く必要はないように思います。

NOパワハラNOストレス。パワハラを受けて縮こまりながら仕事をする必要はありません。仕事非効率と言われる日本。仕事以外のこんな部分も非効率の要因に繋がっているかも知れません。