飛行場で遅延トラブルが起きると心細くなりますよね。それも海外で一人だったりすると「次の行動ってどうするの?」「何を確認すればいいの?」と頭をよぎってしまいます。
中国に住み始めた方が一人で中国語が分からずに遭遇すると、次の一手がよく分からないかと思います。今回偶然にも遅延トラブルに巻き込まれてしまいました。そんな時に確認したい事や中国語での簡単な訪ね方をご紹介。
空港到着後の豪雨で頭をよぎった遅延の文字
出張を終えて空港に無事に到着して出発ゲートで待機していると空港の外は豪雨。雨で真っ白く染まって1メートル先も見えません。私は19時半の便だったのですが、その前にあたる18時半の便が「延误(yán wù)遅延」と表示。「むむむっこりゃー危ない。」18時台が遅延なら我ら19時半の便も確実に遅延決定。
我らの出発ゲートに並び始めた中国人。「出発!?」ここで安心してはいけません。並んだ中国人が何かを受け取って、また座席に戻っていきます。
搭乗手続きではなく「弁当配給」が始まったのです。「弁当配給=遅延決定のお知らせ」なのです。出発ゲートでスタッフにチケットを見せると弁当とお水のセットが配給されます。
「弁当を配給する」それは更に出発が遅れますよの無言のサイン。腹を満たさせて文句を言わせないための空港側の対応です。
もぐもぐ無言で弁当を食べつつ更に1時間。20時を回った頃にまた出発ゲートに人が集まりだしたのです。フライトスケジュールを見てみると「取消(qǔ xiāo)取り消し」の文字。そうなのです、恐れていたフライトがキャンセルとなりました。さて、ここからが大変です。
荷物は預けた?フライト中止時の確認中国語
ここから注意したいのですが、出発ゲートに集まっていた人たちが空港スタッフに詰め寄り何かを聞いて散らばっていくのです。
私も出発ゲートに向かってスタッフに念のため確認。※この国では「念の為」大切です。
今天的航班取消吗?
jīn tiān de h á ng bān qǔ xiāo ma
今日のフライトはキャンセルですか?
スタッフの回答
是的。你有没有托运行李?
shì de。nǐ yǒu méi tuō yùn yǒu xíng li
そうです。お荷物は預けましたか?
つまり荷物を預けていた乗客は、飛行機に荷物が積載されたので、その荷物を飛行機から降ろしたから下まで荷物を取りに行く必要があります。
ここ重要です。何故ならば、フライトキャンセルの場合「ホテルに移動する」または「次の便にそのまま搭乗」するからです。ここで荷物を取り忘れると、荷物がそのまま空港に残ったままとなります。
私は荷物を預けていなかったので、次の質問。
那么,我们换了明天几点的航班?
nà me wǒ men huàn le míng tiān jǐ diǎn de háng bān
それじゃ、私達は明日何時のフライトに変更ですか?
スタッフの回答
早上8点 (zǎo shàng bā diǎn) 早朝八時
明日8時の便との事なので、チケット交換を確認
在哪里换飞机票?
zài nǎ li huàn fēi jī piào
どこでエアチケット変えるんですか?
スタッフの回答
A楼 (A lóu) Aフロア
ここの「Aフロア」とは、広州の空港の手荷物検査をした際の通過する前の場所を指します。
フライト中止時に起こりえる行動事項
基本的に翌日の便に変更になると以下のイベントのクリアーが必要です。
・手荷物を預けた場合は手荷物を受け取りに移動する。
・今持っているチケットを次の搭乗のチケットに変更する。
※場合によっては翌朝、搭乗便が決定することも。その場合は翌日チケット交換です。
・翌日出発だと空港側から手配されたホテルへ連行される。
※場合にってはホテルではなく、空港待機もあり得る。
・ホテル宿泊は基本的に二人部屋なので見ず知らずの中国人と一夜を共にする。
・宿泊後に搭乗時間に合わせてホテルからバスにて空港へ移動。
ちなみに翌朝まで搭乗便が決定せずにホテルに宿泊した場合。当たり前ですがホテルの部屋に急に連絡が入ります。
私は以前、5時くらいに部屋に連絡があり「5点10分出发(wǔ diǎn shí fēn chū fā)5時10分に出発。」と一言だけ連絡をうけ消防士の緊急出動のように慌ただしくロビーに移動した覚えがあります。もちろん寝ていました。
そして見ず知らずの中国人と一夜を共にするのは嫌だったので、追加料金を別途支払い一人部屋に変更してもらいました。素性が分からない人と二人っきりって怖いんで。
遅延の場合は、以上のようなことを注意して行動に移してください。状況によってはこれ以外も起きると思いますが参考までに。
それにしても空港側も出発ゲートで何か指示を書いて行動を促せばいいのに。聞かれては答えての繰り返し。全て基本は口頭です。なかなか我ら外国人には難易度が高いミッションとなります。
一安心はまだ早い。急遽変わるフライト事情。
実はここからが大変でした。まずAフロアの何処の場所でチケットを交換するのか?など不明点も多かったのです。こんな時は出発ゲートで確認をしていた同じ乗客の中国人の後を追うのが一番無難です。
それも年齢は30代から50代のビジネスマン風の人の後を追う。遅延などのトラブルを経験している可能性もありますし、出張慣れている可能性も高いから。
年配の方や若い方、ご家族など団体は避けます。慣れずに機転が利かない。経験した可能性が低い。団体であれこれ言い合いになる。そんな事もあり顔つきの良いビジネスマン風の後ろを追うことが多いです。※個人的感想です。
ただ今回は運悪く乗客を見失い取り敢えず指定された場所に引き返すことに。手荷物検査をしている場所を引き返して出発ロビーに戻り、チケット交換の場所探し。
受付やサービスカウンターに再度質問して、たどり着いた場所には先程見かけた乗客がゴッタ返していました。私も早速チケット交換のために並んでいると「浦東」「21時発」の声が紛れて聞こえてきました。
「もしや?」と思ってスタッフへ確認すると本日の21時発の上海浦東空港便に空席があり、本日中にフライトできるとの事。そしてフライトまで残り30分。時間がありません!
発券後また来た道を引き返しパスポートチェックと手荷物チェックを済ませ、定刻21時発の便は30分遅れで無事に広州を出発。
上海に到着したのは24時を回っていましたが、なんとか上海に帰れたのでした。
過去に何度か経験しているフライト遅延。深圳19時頃出発の上海行きの便は、遅れに遅れ23時頃に離陸するも上海が豪雨のため着陸できずに杭州空港で緊急着陸。CAから「いつ離陸できるか分からないので、その場で解散可能」と言われた事も。
杭州到着深夜2時でスマホがない時代。そんな時間に解散してどう行動したらいいのか?不思議に思ったのを覚えています。結局、二時間ほど缶詰にされ上海に到着したのは早朝の5時でした。
日本から赴任したての日本人ビジネスマンも、一人で中国国内を出張移動する方も多いと思います。英語ができれば空港スタッフは英語OKの方も多く対処できるかも知れませんが、意外で想定できない落とし穴が貴方を待ち構えているのも事実です。私の少ない過去の経験ですが事例の1つと参考にしてもらいまして、落とし穴に落っこちないようにしてもらえればと思います。