先週は上海ゴミ騒動について現地より生レポートしましたが、今回は上海のゴミ以上に上海を含めて中国全土で盛り上がっている動きについてちょっとだけご紹介。

何が中国全土で盛り上がっているかというと、それは反社勢力の追い出し運動。

最近日本のニュースでも反社との繋がりが取り上げられていますが、中国でも日本と同じように芸人と反社勢力の繋がりが、、、という話ではなく、一般市民の生活から反社勢力を追い出そうという動きが活発化しているのです。

どうして「中国全土」で盛り上がっているのかが分かったのかと言うと、中国の街中の至る場所に赤い垂れ幕が掲げられているから。この赤い垂れ幕は上海に限らず、江蘇省、湖北省、浙江省などなど仕事やプライベートで足を運んだ都市で必ず見かけるプロバガンダ垂れ幕。いやー中国映画で見たある時代を切り取ったかのようです。

どの土地でも同じような表記が垂れ幕、ポスター、ラベルなどにプリントされていますが、少し変わった所では建築中のビルの一部にまで垂れ幕があり、店先のLED表記で表示をしている場合も。


何れにしても基本は「反社」に対するメッセージ表現が多く、語呂を合わせ、目にも耳にも残るようなスローガンを表記。

よく使われている単語の一つに「扫黑除恶(sǎo hēi chú è)暴力組織を一掃し悪を取り除く」というフレーズで、遠山の金さんが漏らしそうなフレーズ。何も知らずに生活していたのですが、ここまで書かれると普段の市民生活って意外と「反社」な人たちと密接だったのかいな?と今更ながら振り返ってしまいます。

少し話がそれますが、数年前から営業許可を取っていない店舗や営業してはイケない敷地での店舗の取り壊しが始まり街の改善取り組みが始まっています。

例えば道路沿いにあるアパートなどの住宅の1階部分で店舗営業をしている中国人は非常に多かったのですが、本来は店舗経営してはいけない、もしくは道路沿いに出入り口を作って商売してはいけない、等のルールがあるようで、基本的に閉鎖して住宅としての利用が始まっています。(本来の使い方なので今があるべき姿といえばそれまでですが。。。)

また学校や国の敷地の一部を公開して店舗に貸し出している事もあったのですが、そのような敷地内での店舗営業は基本禁止(施設の敷地ですから)。

一つの営業許可書を使って隣近所のエリアの店舗がレストランを経営していたとか。本来は飲食禁止の場所で飲食をやっていたとか。

我が家の近所は敷地の又貸し物件がどうも多かったようで、スーパーや飲食店舗が一気に閉鎖に追い込まれ、生活が一気に不便になってしまいました。

このような運営形式が反社という訳で無いものの、ルールに則っていない事は基本的に禁止。という流れがあったので、その一つとして垂れ幕で市民生活に警鐘を鳴らしているのかも知れません。

まー確かに、そこで生まれた家賃収入ってどこに流れているの?と言われたら、反社勢力で無いにしても、本来厳密に言えばあるまじき行為にあたるのかも知れません。

何にしても市民生活が豊かになり、実りが多く住みやすくなるのだったら。と思いながら、新しいスローガン表記が無いものかと、目をパチクリと配らせているのでした。

ただ垂れ幕が至る場所にありすぎて行き過ぎた感があるので、そろそろ控えめにしてくれるとなぁと思ってしまう、中国の垂れ幕事情でした。