多分、日本では始まってなさそうな物流業界の新しい動きを紹介。「やり方次第でこんな運用が出来るんだ」と感心したサービスでした。
事務所のテーブルに見かけないシールが置かれていました。それはこんな品。「韵达(yùn dá)」と運送会社の名前が書かれたシール。手にとって、じーっと眺めて分かったのが「これ送り状かも?」という答え。
「送货单(song huò dān)送り状」。荷物を送る際に送り元(差出人)と送り先の名前や住所、連絡先を書くアレです。普段の生活で見かける「送り状」はペンで記入するタイプや、配送所に直接持ち込むとタブレットでタップ入力して印刷するタイプが身近な送り先かも知れません。
タブレット入力はパソコンキーでなく、あいうえお順の入力ボタンだったりで、普段パソコン入力に慣れていると少々使いにくかった覚えがあります。
そんな送り状は企業で利用する場合は個人と違うサービスがある場合も。それは大量発送する企業に対しては送り元の情報が既に印刷された送り状を準備したり、企業でプリンターを準備して専用ソフトから送り元と送り先を印刷して利用する場合があります。
今回見かけたこのシール式の送り状。中国人スタッフに説明を聞くと上段と下段で利用方法が異なっていました。
①上段は会社で保管する予備シール。②下段は配送したい商品に貼り付けるシール。上段と下段のQRコードは同じ情報が保存されているようです。
実際に使ってみたのですが利用手順はこんな感じでした。
1)QRコードをスマートフォンでスキャンする
2)スマホ画面に送り元と送り先の情報入力欄と地図が表示
3)送り元と送り先をタップして情報を入力
4)入力が終わったら確定して完了
5)送りたい品物にこのシールの下段部分②を貼る
住所情報などは保存されるようなので、二回目からは入力の手間も省かれます。配送スタッフは下段部分のシールのバーコード部分を読み取って作業開始。企業向けサービスなので請求は毎月まとめて対応。
上段シールはこちらの控え。QRコードをスキャンしたら今の商品の配送状態が分かります。一般的な送り状よりサイズも1/6ていどでエコ。
省略化すると、ここまで出来るんだな、と感心しつつ日本でも取り入れてもいいかも。とちょっと思った配送サービスでした。※十数年日本に居ないので同じサービスがあるならスミマセン。
日本だと「スマホ持ってない人もいるし。」と言われそうですが中国では、ほぼ100%と言っていいくらいスマホ利用者のため、普通に取り入れられているサービス。文字入力も日頃使い慣れたアプリで入力できるので使いやすい。
QRコードをスキャンすると配送情報も分かりますし、不安だったらQRコードを写真にとって保存しておいても良いです。QRコードとスマートフォン、入力情報をクラウドで保存して共有化。この辺のサービスは日進月歩で良くなっていく中国上海。
もちろん全国的に始まったサービスかは不明ですが、中国でやれる事が日本でやれない訳がないと思うのですが、「個人情報保護」という壁が立ちふさがり、サービス向上が難しいのかも知れません。