23日から26日まで山東省煙台という海沿いの街に出張していました。先週の湖北省から今度は北側の湾岸部への出張。
仕事を通じてですが色々な場所に訪問できるのは有り難い話です。上海から煙台は高鉄移動が不便なため今回は飛行機で二時間の移動。今後は高鉄も上海と煙台を4時間から5時間で結ぶ予定だそうです。
平日の打ち合わせ中のランチはイオンモールへ。そうですあの日系のイオンが煙台でも元気に営業中。地元スーパーに比べると清潔感のある店舗は地元民がごった返しています。
撮影はしていませんが、店内は日本と同じような仕様で作られ、商品陳列もしっかり整列され日本製品やトップバリュ品なども販売。見た感じは日本と何ら変わりません。
またフードコートもあり、専用カードにチャージすると10%OFFで楽しめるそうで、かなりのヘビーユーザーがフードコートでランチを楽しんでいるようでした。
煙台は二度目の訪問でしたが今回は到着した日曜から火曜までガッツリ打ち合わせ。そうは言っても現地で何かを感じたいのが心情です。運良く今回は夜の時間は自由時間が確保できたので散策してみることに。
夜の街に繰り出してみたのですが、街にやたらとハングル文字があるのです。メニューに掲載は分かるのですが、病院などのネオンにもデカデカとハングル文字が。山東省は韓国と近いため韓国系の企業進出も多く、煙台にも韓国人が多く住むそうでハングルが乱立しているとの事でした。
もちろん日系企業もあるのですが、文字の乱立具合をみても韓国系が多いのがひと目で分かります。
地元のローカルレストランで海鮮を注文して食べたのですが、海鮮はさすが新鮮。海沿いの街の嬉しい点は海鮮が美味いこと。海岸は砂地が多いのかヒラメやコチなど砂場を好む魚介と貝を楽しむことができました。
牡蠣やトコブシ、ヒオウギ貝などの各種貝類、タチウオ、イイダコ、魚の肝や胃袋など新鮮な街でしか楽しめない海鮮を三日間に渡って満喫。もちろん九州の海鮮の味には敵わないのですが、上海よりも味は数段上。
そして気になったのが21時を過ぎると街が静まり返る事。これは「東北地方あるある」ですが、寒さ厳しい場所なのと若者が遊ぶ場所が少ないため以外と早い時間で閉店する店が多いのです。以前大連に行った際も同じように夜が早かったです。
一部のレストランなどの店舗は営業しているものの人はまばら。カラオケやビリヤード場など若者が集まりそうな場所もあるのですが、同じような店舗ばかりで選択肢が少なく、寒さが堪えるのか上海のように若い人のグループなどは少ししか見ることができませんでした。
そして意外だったのが地方からの出稼ぎ労働者で少数民族の「彝族(Yí zú)イ族」が非常に多いという事実。あん摩を受けに立ち寄った店のスタッフが「イ族」。イ族はチベット系の民族で四川省や貴州省で生活しています。
店舗には妹と一緒に就職しているそうで施術中に話をすると、煙台には液晶画面の工場があり、そこでもイ族の男性が多く就職しているそうでした。本当か?と思い翌日は別のあん摩屋で話を聞いてみると、やはり少数民族それもイ族が多く煙台の街で働いているとの事でした。
何かのきっかけでイ族が煙台を訪れ、その知り合いが知人を頼って集まったのでしょう、煙台は意外と少数民族が多く生活をする街のようです。「上海の方が儲かるかもよ?」と話を振ったのですが、知人も人脈もないので仕事探しが不安だ、騙される恐れがあるなど警戒しているようでした。さすが中国人、その辺はリスク管理がよく行き届いています。
煙台の街、今回私が知っていない街の一面を知ることが出来ました。
私が「中国語が話せるから」という事もありますが、その場所を知るには街を歩く。そこに住む中国人に話を聞く。今の自分の環境と比較して違いを知る。皆さんが中国語を学習している理由は何でしょうか。
私は知らないことを知るために中国語を使っています。もちろん仕事で使うためでもありますが、学習する事に満足する、のではなく是非実践でも使うようにしてもらえればと思います。