「安全はただで手に入る。」そんな言葉もありますが、今の日本では難しくなって来ているのかも知れませんね。
過去にはあり得なかった、新幹線で殺傷事件や放火など凄惨な事件が起きています。手荷物検査を空港のように厳しく始めては?との声もありますが、検査スタッフ、手荷物検査機の設置エリアや、対応スタッフ数から算出するとカナリのコストと面積が必要との事。
これも費用対効果を考えると何処までやるか?という事なのですが、崎陽軒の焼売を食べながらゴクッとビールを飲んで、さて一休み。と、一息をつける移動の時間も、おちおち休息が出来にくくなるのは、少し残念でもあります。
それでは中国は何処まで検査をしているのか?という点ですが、実際に中国の「高铁(gāo tiě)高速鉄道」での検査について、ご紹介してみたいと思います。
新完成の構内に入る前に事前チェック
まず駅構内に入ると身分証とチケットのチェックがあります。チケットに印刷されたQRコードと身分証をチェック。チケットはスキャナーでスキャン、身分証はICタグの情報を読んでいるようです。
外国人の場合は身分証ではなくパスポートの提示。外国人だと分かるとパスポートを見つつ顔の確認を受けます。
これはばらつきがあるのですが、駅によってはチケットに「ポン」とスタンプを押して検査完了の証明をしています。※上海虹橋駅の場合は、このチケット確認はありません。その理由はチケット購買窓口が構内にあるからです。そのため手荷物検査から始まります。
手荷物の全てをX線検査機で確認
チケット確認後に待ち構えているのが手荷物検査。基本的に全ての手荷物はX線検査機を通して確認。
X線検査を手荷物が通過する間に、監視カメラ付きの金属探知機を通過して、検査スタッフによりボディチェックと金属探知の検査をして終了という流れ。
正直な所、空港の手荷物検査と同じ流れですが、再検査された事は一度もありません。チェックは少し甘めな感じがします。
正直ボディチェックのスタッフを見ると、「取り敢えずチェックしています感」の目と動きがコチラに漂ってくるのですが、抑止という面からいっても効果としては大きいと思えます。
少なくとも全ての手荷物をX線検査機で確認するので、刃物や爆破物の類はチェックされているはず。不審な品があれば中身を明けて検査スタッフとともに確認はしていると思われます。
少し列車の駅と違う上海の地下鉄の検査の様子
ちなみに地下鉄の検査。正直な話し、上海ではX線検査は行っていますが、乗客の皆さん基本的にX線検査機を通過させず素通り。
今までは検査スタッフは「基本的におしゃべり」をして立っているだけという感じですが、最近は赤いテープをスタッフが手に持って通せんぼしている姿を見かけます。
また列車の駅から地下鉄の乗り換えは基本的にはチェックは厳しく、稀に公安スタッフの立ち会いがある日などは、スタッフも目の色を変えて厳しくチェック。場合によりけりというのが上海の地下鉄の事情です。
私は一応、地下鉄乗車時はX線検査機を通すようにしていますが、面倒なのは検査時の荷物の説明です。
たまに仕事の都合で普通の生活では目にすることが少ない、ハード機器をバックの中に入れているのですが、検査スタッフから「这是什么?(zhè shì shén me)これは何だ!」と言われる場合が。
完全にスタッフのチェックの良し悪しによるのですが、検査スタッフによって「見せろ!」と言われたり、言われなかったり。
検査スタッフがバックを開けて確認しても、正直な話し理解してもらえる品でないため、説明しても理解を得られる事も少なく、スタッフ自ら手に触ったりして最終的に「危なそうじゃないな」と、いう流れになり、「好(hǎo)よし」と言われ判断が下って終わるのが毎度の流れです。
ちなみに北京は市民が従順にチェックに従うのが、上海と北京の市民性の違いなのかと思ってしまいます。
日本は基本的にギリギリに駅に到着しても、現在は荷物検査がないので行列することもなく、スムーズに乗車が可能です。
しかし中国の手荷物検査の流れからお分かりの通り、中国では少なくとも30分前には到着して、手荷物検査のチェックを受けて乗車を行わないと、行列の状況によっては乗車が間に合わないのです。
形だけの検査に見えるかも知れませんが、何れにしても日本よりは厳しく確認して乗車をしている中国の新幹線の検査事情でした。
今日の振り返り!中国語発声
治安 (zhì ān) 治安
检查 (jiǎn chá) 検査 ※漢字が日本語中国語で違います。注意!