本日は中国人から聞いたチョットいい話。

先日、乗車したタクシーでの事。
運転手の方からいい話を聞くことができました。

上海のタクシーには運転手の身分証が助手席の前に貼られています。
これには運転手の写真と運転手を特定するID番号が。

ID番号が若ければ若いほど乗車歴が長く、
頭の数字が「00」が並ぶと20年以上の運転歴を持つベテランドライバー。

乗車して直ぐに「ベテランドライバーですね」と声を掛けると、
「運転手歴45年、現在65歳」というドライバーの方でした。

私のような外国人がIDを見て運転歴が分かると、
運転手の方から確実に好印象を持ってもらえます。
そうすると乗車中はインタビュータイムに早変わり。
今回も色々と話しを伺うことが出来ました。

乗車したての頃は4輪ではなく3輪自動車だった話し、
日本語に話せないが日本へ東京と名古屋に行った話しなど、
教えてもらえたのですが、日本の道路のキレイさ、
運転手の運転マナーの素晴らしさは最高だったとの事。

馴染みのお客には日本人も多いそうで、乗客の話を教えてくれました。
空港に偶然送迎した乗客が日本人の女性だった時があったそうです。
女性は中国語が話せたそうで、空港到着時に「荷物を忘れないように」と伝え、
彼女が下車して運転手はその場を走り去ったそうです。

走り去った後に後ろの席をバックミラーで「ふっ」と見てみると、
女性物のバックが置いていたそうです。

停車してバックを確認すると財布とパスポート、チケットが入っていて、
パスポートを開けて確認すると今乗車していた女性の写真が。

運転手は直ぐさま空港に引き返して警察に事情を説明。
日本語が話せる人を探してもらい、アナウンスをして本人を呼び出し、
気がついた女性に手渡す事が出来たそうです。

その際に彼女と連絡先を交換。
それ以降、彼女から空港への送迎時は連絡があり、
運転手が名古屋へ旅行に行った際は、彼女がアテンドして下さったそうです。

日本の街の素晴らしさと共に、日本人の素晴らしさを、
運転中に話して下さったのですが、彼自身の「人として当たり前と思って行った行動」に、
日本人が共感して本当に感謝し、彼自身も素敵なんですねよ。

どうしても「中国人=悪い人」という公式を作り上げたい人も多いと思いますが、
こんな心温まる事を実行する中国人もいるのですよね。

今回は中国語とはチョット違う話しでしたが、
こんな方の話しが聞けるのも中国語が分かるから。
素敵な中国人も居ることを少しでも知ってもらえればと思います。