初めて実物を見ることが出来ました。これも中国の歴史の証人ですね。
北京滞在時に友人の自宅へ訪問もしたのですが、
その際に珍しい品を目にすることが出来ました。それはこの古びた一枚の紙
中央には大きく「壹市斤(yī shì jīn)」の文字が。
「壹」は数字の「一」の意味で、この表現は中国語の「大写(dà xiě)」と呼ばれる書き方。
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「市斤」は「500グラム」の事で、一般的には「斤」だけで言うことが多いです。
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「全国通用粮票(quán guó tōng yòng liáng piào)全国通用食糧配給切符」
の文字からも分かるように、これは中国で流通していた配給チケット。
以前の中国では穀物や穀物の加工品を購入する際、
現金以外にこのようなチケットが必要だったそうです。
この「食糧配給切符」が流通して利用できた期間は55年から85年まで。
ほんの30数年前まで普通に流通していたチケットなのです。
裏面には「食糧配給切符」を使うにあたっての注意事項が。
1.このチケットがあると全国で穀物や各種穀物製品を購入できます。
2.購入時は国の穀物部が規定する供給品の各種が購入できます。
3.本券額面が成品穀物です。
4.本券は売買できません。書き直し無効。紛失しても補充しません。
現在は流通していなのですが、程度が良い券だと、
コレクションをしている中国人もいるそうで売買できるのだとか。
裏面の「本券売買禁止」に違反しますが、コレクション品なので良しでしょう。
今の中国では考えられませんが、物流が少なく現金をいくら持っていても、
社会主義で人民平等の時代に広く使われていた券の紹介でした。
今日の振り返り!中国語音声
粮票 (liáng piào) 食糧配給切符
全国 (quán guó) 全国
通用 (tōng yòng) 通用