清明節のこの季節、中国で食される食べ物が。
中国と言っても長江周辺のエリアで楽しまれている、
「长江刀鱼(Cháng jiāng dāo yú)」と呼ばれる河魚。

「长颌鲚(cháng hé jì)」とか「凤尾鱼(fèng wěi yú)」とも呼ばれるのですが、
季節物の魚で、ちょうどこの清明節辺りまでが旬。
中国人の友人に聞くと「清明節を過ぎると、骨が太くなって美味しくない」のだとか。

市場に行くと海鮮エリアには、氷をギンギンに敷き詰めて、
その上に映えるように緑の品を添えてディスプレイ。

中国人は旬が来るのを非常に楽しみにしている魚なのですが、
人気とは裏腹に漁獲高が少なくなり年々値段が上がっているそうで、
この写真の細い魚が一匹で20元。

今年は500グラム辺りで1.5万元の値で取引もされたらしく、
買った・食べたと中国人に言うと「金持ちー」と裏やしがられる程。
銀色に光る魚体を見ていると、泳ぐプラチナと言っていいかも知れません。

そんな泳ぐプラチナ魚。
例年見ているだけで購入した事は無かったのですが、
偶然にも今年、友人から頂くチャンスが。
上海にある崇明島で購入したそうでワザワザ届けてくれました。
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早速、夕食として調理を開始。味を楽しむには、
「清蒸(qīng zhēng)」と呼ばれる「せいろ蒸し」が一番。

蒸し器が無いのでフライパンに水を貼って温める間に、
魚の内臓を取り除いて水で洗って下準備。
下準備したエツを皿に置いて塩、砂糖、醤油一足し。
その上に生姜とネギをパラリと乗せて、フライパンの中へ。

待つこと8分で出来上がり。
お好みでごま油を垂らして風味を増すのもいいのですが、
今回はごま油なし。
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初のエツですが、身は非常に淡白。
脂も載っているのですが、驚いたのは臭みがない点。
しかし、一つ難点が。

それは小骨が多い事。噂には聞いていたのですがコレほどまでに多いとは。
一匹モクモクと食べ続け、一匹完食に10分以上。
骨も喉に刺さってしまい大わらわでした。

油で素揚げという調理法でも楽しまれると聞いていたのですが、
素揚げの方が小骨もサクッと揚がって食べやすいかも知れません。
何にしてもジモト特有の高級魚を楽しむ事ができました。
ワザワザ気にかけてプレゼントしてくれた友人に感謝です。

この季節、海鮮レストランなどでも扱っているので、
話のネタに試してみてはどうでしょうか。

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长江刀鱼 (Cháng jiāng dāo yú) 長江エツ

清蒸 (qīng zhēng) せいろ蒸し