国が違うとマナーの概念って違うのだなと思うことがしばしば。特に地下鉄やバスなどの公共機関で遭遇する出来事は、11年経った今でさえ「おおっ!!」と驚くことがあります。
地下鉄でジュルジュルーと豆乳を朝からすする、妖怪豆乳ススリ、口いっぱいにバナナや肉まんを食べ始める、食物頬張り女、ホームの開閉を知らせる音がジジジィと鳴ると同時飛び込み乗車する、妖怪飛び込みヒョロリなどなど、水木しげるも知らない中国妖怪がウヨウヨ。
今日紹介する妖怪は、地下鉄で小さく甲高い音を出す妖怪。ガタンゴトンがたんごとんの地下鉄が線路を走る音にまぎれて、パチン・パチン・パチンと音を響かせる。
何処からかだ!と思い、見渡すとピッカリと銀色に光る凶器を手に持ち、自分の指に向かう男性が!
彼、地下鉄に乗りながら爪を切っているのです。パチパチパチパチ、人の目を気にせず黙々と切り続ける。そうです、凶器を片手に爪を切る、妖怪爪パチパチぱっちん。
この妖怪、男性だけでもなく女性もたまに見かけます。で、切った爪はどうするか?彼はバックの上にまき散らした切りクズは、手で払いのけて地面に捨てていました。
地面に落ちた爪からまた、妖怪爪パチパチぱっちんが生まれるのです。。。。なんつって。これを見ると日本人的にはマナーが悪いという事になるんですが、多分本人はマナーが悪いとはあまり思っていない可能性が。
他人が「イヤーね、あの人。ナンザマスの!」とヒソヒソ話せば、恥ずかしがる可能性もありますが、基本赤の他人の行為に我関せず。な人達が多いのでそんな話をしない。
メンツと関係するので自分の行為を改めるという概念も薄い。が、逆にこれ恥ずかしい行為だと分かると、コソッと、チョコっと変えていく、というのも事実。
その理由は海外に留学経験、仕事などで海外生活した経験があると、(※長期間の場合)この辺の一般的なマナーは、あーマナー違反な行為ね。と本人も分かる事も多いようです。
今回妖怪爪パチパチぱっちんが切っていた爪。中国語で「爪(zhǎo)」という漢字を使うと「動物などの爪」の意味となり、「人間の爪」を表現したい場合は「指甲(zhǐ jiǎ)」として扱います。
「你的爪(nǐ de zhǎo)」等と間違って使うと、「お前の動物みたいな爪はー」と比喩的表現に勘違いされて怒られ、「ブヒブヒ!」と豚鼻で怒られるかも知れません。ご注意を。
今日の振り返り中国語音源
爪 (zhǎo) 動物の爪
指甲 (zhǐ jiǎ) 人間の爪
指甲长了 (zhǐ jiǎ cháng le) 爪が伸びた。※軽声がないので、「le」は一声で表現しています。
剪指甲 (jiǎn zhǐ jiǎ) 爪を切る。